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歯科法医情報学分野

分野の紹介

法医学とは、「医学的解明助言を必要とする法律上の案件、事項について、科学的で公正な医学的判断を下すことによって、個人の基本的人権の擁護、社会の安全、福祉の維持に寄与することを目的とする医学」と定義されています。したがって歯科法医学は歯科医学の専門的立場からこの目的の実現に向けて貢献しようとする学問体系といえます。
2011年3月11日に発生した東日本大震災では、犠牲者の方々の身元確認に携わった歯科医師の献身的な貢献が報告されています。 東北大学においても、初期の機動支援に始まり、発災後2年を経過してからの不明者の検索・照合まで、多くのスタッフが身元確認業務に当たりました。我々自身が、歯科医師として何ができるか、歯学部・大学病院に籍を置く者として何ができるかを自問自答しながら被災地の中で過ごした経験は、再び経験することのないことを願いつつ、後世に、また他の地域の関係者に、折りに触れて伝えていかなければならないものであるのは間違いありません。 しかしいつまでも「震災」の体験の伝承だけにとどまっていては発展がありません。また、歯科法医学の活動は大規模災害の際の身元確認だけではないはずです。震災を通して得た経験とその反省を踏まえつつも、世界の歯科法医学の動向と将来像を見据え、先に述べた歯科法医学の目的を果たすべく、大局的視野に立った活動の展開を図る必要があります。
全国29の歯学部・歯科大学中、歯科法医学の関連教室を持つ大学は半数に至りません。当分野は北日本で初めての、全国9番目の歯科法医学の教室として、平成25年夏に創設されました。東北大学には10学部・16大学院・6附置研究所など多くの組織があります。我々は、このような総合大学としての特色と利点を活かし、関連する様々な領域と連携した歯科法医学の構築を目指します。

教員構成

  • 佐々木 啓一教授:佐々木 啓一
  • 鈴木 敏彦准教授:鈴木 敏彦

主な研究テーマ

  • 発掘人骨の形態学的研究
  • 法医学的個人識別における歯科情報の運用
  • 大規模災害時の検案支援とマネージメント
  • 日本人の歯の形態学的研究
  • 哺乳類の歯の比較形態学的研究

最近の業績

  1. 鈴木敏彦、波田野悠夏、米田穣(2013)東北地方日本海側の縄文人骨 −五月女萢遺跡・田小屋野貝塚出土人骨−.考古学ジャーナル 645: 10-14.
  2. 鈴木敏彦 (2013) 東日本大震災犠牲者の歯科的身元確認の記録-ご遺体と向き合った歯科医師として-.久道茂、鴨池治(編)今を生きる-東日本大震災から明日へ! 復興と再生への提言- 4.医療と福祉、pp.177-199、東北大学出版会.
  3. 鈴木敏彦(2012)東日本大震災における身体特徴に基づいた身元確認作業の経過-基礎科学からの社会貢献.形態科学 15: 81-88.
  4. Suzuki T、 Kikuchi M (2010) Diachronic changes of tooth wear in the deciduous dentition of the Japanese. In Sasano T、 Suzuki O (eds) Interface Oral Health Science 2009、 pp.148-149、 Springer.
  5. 鈴木敏彦(2010)沼向遺跡第5次調査SK507土坑出土の人骨(歯)について.仙台市文化財調査報告書第360集 沼向遺跡第4~34次調査 第9分冊、pp. 233-242、仙台市教育委員会.
  6. 鈴木敏彦(2008)理化学的分析-欠下遺跡出土人骨について.宮城県大崎市文化財調査報告書第4集 野崎遺跡・欠下遺跡・若林遺跡-県道古川岩出山線雨生沢道路改良工事関連遺跡調査報告-、pp. 155-158、 宮城県大崎市教育委員会.

分野問い合わせ

E-mail:suzk*anat.dent.tohoku.ac.jp (*を@に変えてください。)
TEL & FAX: 022-717-8269

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