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歯科薬理学分野

分野の紹介

歯科薬理学分野は電気生理学的手法と分子生物学的手法を併用し生体の作動原理を分子レベルで解明するとともに、薬物の標的となる生体分子を探索しています。具体的には、細胞内Ca2+濃度の制御に関わる形質膜上のイオンチャネルや神経伝達物質受容体の研究、更に、細胞内Ca2+が深く関わる神経伝達物質放出に関する研究を行っています。

イオンチャネルの研究では運動失調症、家族性片頭痛、脊髄小脳変性症等の中枢神経疾患に関わるP型(Cav2.1)電位依存性Ca2+チャネルに関する研究と、最近注目を集めている細胞外環境をモニターするTRPチャネルに関する研究を進めています。口腔には痛覚、温熱感覚、触圧覚等全身の中でも最も繊細で多様なセンサーが備わっています。摂食・咀嚼・嚥下のみならず、発音等にもこれらのセンサーは総動員されます。しかし、分子レベルは勿論、細胞レベルでもセンサーの作動機構は不明な点が多く残っています。口腔の繊細なセンサーを研究することにより全身に分布する様々なセンサーの作動機構が解明できます。更に、より安全な歯科治療、高齢化社会でのQOL の向上に寄与できます。また、生体のセンサー機構を解明することは機械工学や電子工学の分野にも貢献できると考えて研究しています。

教員構成

主な研究テーマ

  • 口腔感覚の研究
  • TRPチャネルの研究
  • 電位依存性Ca2+チャネルの研究
  • 神経伝達物質放出機構の研究
  • 骨と歯の発生と形態形成
  • 低分子化合物を用いた幹細胞研究と再生医療

最近の業績

  1. Takahashi K, Araki K, Miyamoto H, Shirakawa R, Yoshida T, Wakamori M. Capsaicin and proton differently modulate activation kinetics of mouse transient receptor potential vanilloid-1 channel induced by depolarization. Front Pharmacol 12: 672157, 2021.
    カプサイシンと酸によるTRPV1チャネルの活性化の電位依存性の相違を検討した。
  2. Takahashi K, Yoshida T, Wakamori M. Mode-selective inhibitory effects of eugenol on the mouse TRPV1 channel. Biochem Biophys Res Commun 556: 156-162, 2021.
    歯科で用いられるユージノールによるTRPV1チャネルの遮断様式を解析した。
  3. Unno T, Wakamori M, Koike M, Uchiyama Y, Ishikawa K, Kubota H, Yoshida T, Sasakawa H, Peters C, Mizusawa H, Watase K. Development of Purkinje cell degeneration in a knockin mouse model reveals lysosomal involvement in the pathogenesis of SCA6. Proc Natl Acad Sci USA 109: 17693-17698, 2012.
    嚥下障害を引き起こす脊髄小脳変性症6型のモデルマウスを作成し病因を解明した。
  4. Kiyonaka S, Kato K, Nishida M, Mio K, Numaga T, Sawaguchi Y, Yoshida T, Wakamori M, Mori E, Numata T, Ishii M, Takemoto H, Ojida A, Watanabe K, Uemura A, Kurose H, Morii T, Kobayashi T, Sato Y, Sato C, Hamachi I, Mori Y. Selective and direct inhibition of TRPC3 channels underlies biological activities of a pyrazole compound. Proc Natl Acad Sci USA 106: 5400-5405, 2009.
    TRPC3チャネル選択的阻害薬を見出した。
  5. Kiyonaka S, Wakamori M, Miki T, Uriu Y, Nonaka M, Bito H, Beedle AM, Mori E, Hara Y, De Waard M, Kanagawa M, Itakura M, Takahashi M, Campbell KP, Mori Y. RIM1 confers sustained activity and neurotransmitter vesicle anchoring to presynaptic Ca2+ channels. Nat Neurosci 10: 691-701, 2007.
    シナプス前膜のアクティブゾーンにあるRIM1タンパク質が電位依存性Ca2+チャネルの不活性化を制御することを見出した。

分野問い合わせ

E-mail:mpcb*dent.tohoku.ac.jp(*を@に変えてください。)
TEL:022-717-8311
FAX:022-717-8313

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