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Special
2020年6月18日掲載(4月14日寄稿)
口腔システム補綴学分野
佐々木 啓一 教授

前研究科長からのメッセージ

口腔システム補綴学分野 教授
東北大学 副理事(事業創造担当)
佐々木 啓一

 Newsletterが皆様の目に留まるときに、COVID-19の状況がどうなっているのか大変危惧しながら、この挨拶を書いています。これまでにない大変な状況に対応していただいている髙橋研究科長、五十嵐総括副病院長、さらに研究科、病院の執行部の先生方には感謝いたします。また非常事態への対応にご協力をいただいている教職員、学生諸君にも厚く御礼申し上げます

 さて私は、2010年4月1日から2020年3月31日までの10年間、研究科長を務めてきました。2010年4月にはパンデミックインフルエンザウイルスA(H1N1)2009がまだ猛威を振るっており、世界では12,000名超、日本では199名が亡くなっていました。そして2011年3月11日には東日本大震災が起こり、福島原発事故も相俟って、かつてない大災害となりました。しかしながら私ども歯学研究科・歯学部、東北大学病院歯科部門の教職員、学生は毅然と立ち上がり、大学、研究科・学部、病院、地域の震災対応に奔走し、復興から発展へと尽力してきました。

東日本大震災による歯学研究科の建物被害
▲東日本大震災による歯学研究科の建物被害

 この時の頑張りが、これまでの研究科の発展として実っています。なかなか進まなかった施設整備も、改修という形ではありますが、全ての棟で終了し、全国国立大学歯学部に先駆けて教育研究環境が整いました。また震災復興という後押しを受けて、歯科法医情報学、環境歯学や再生歯学などの新たな歯学領域、さらに異分野融合研究、産学連携などの開拓も、他大学、学内他部局に先んじて行ってきました。科研費を始めとする競争的資金の獲得、論文数などの研究実績でも国内歯学部のトップクラスにランクされるまでになり、積極的に展開してきた海外基幹校との連携を基盤にさらなる向上が期待されていたところです。大野総長からは「歯学研究科は世界トップを狙える」とのお言葉をいただいておりました。

 COVID-19は今、世界的な脅威となっており、私ども研究科の発展にとっても大きなダメージです。しかし私どもはいち早く対応し、臨床実習を含めた学部教育は既にオンライン授業が順調に走っています。全学教育そして他学部は歯学研究科に倣い、追いかけています。皆様には是非、ICTを活用した歯学教育の構築など、今この状態でもやれること、そしてやるべきことをしっかりと進めてほしいと思います。そして、それら成果を国内外に発信してほしいと願います。

 10年間に渡り、皆様には我慢と頑張りを強いてきたことは重々承知しています。今後は何らかの形で下支えを行ってまいりますので、皆様におかれましても研究科・学部、そして病院の運営への変わらぬご支援、ご協力を、切にお願いします。災害対応に始まり災害対応に終わった前研究科長からのメッセージです。

(本記事は2020年5月発行のNewsletter21号に掲載されています。)

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