東北大学
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Special
2021年6月29日掲載
口腔システム補綴学分野 教授
佐々木 啓一

東北大学理事就任のご報告

東北大学 理事・副学長
教授(歯学研究科)
佐々木 啓一

 髙橋研究科長はじめ執行部の皆様、研究科構成員の方々におかれましては、感染対応に追われながらも、教育研究の向上にご尽力されておられること、心から感謝申し上げます。

 さて私、原信義理事の後任として、この4月から本学理事に就任し、理事・副学長(共創戦略・復興新生担当)となりました。昨年4月に、新設の「東北大学共創戦略センター」の長、そして事業創造担当の副理事となり、10月には共創戦略担当の副学長を拝命し、この1年間、サイエンスパーク構想策定、外部化法人設置など新規事業の企画立案、さらに仙台市×東北大学スーパーシティ申請準備等の事業に当たっておりました。そこに復興新生、さらに東北大学基金の拡充が所掌事項に加わりました。復興新生の目玉は、震災後10年を契機に災害復興新生研究機構を改組して発足したグリーン未来創造機構です。この新たな機構は「環境および社会問題にも配慮した、持続可能で、あらゆる災害・感染症にレジリエントなグリーン社会創造への挑戦」を目的としています。機構長としては、カーボンニュートラル等に関わる“Green Technology”、デジタル社会やダイバーシティ等の“Social Innovation & Inclusion”、そして防災、感染症対策などの“Recovery & Resilience”、これらの3領域に関わる研究、人材育成、社会実装を推進する機能を果たしたいと考えています。SDGs、パリ協定等の目標クリアのため、政府は本領域を支援すべく2兆円規模のグリーンイノベーション基金を立ち上げました。今後も、このような動きは加速されることと思われ、本機構は本学の取り組みのショーケースとして、そしてプロジェクト推進支援のために重要となります。東北大学基金は企業や個人、さらに教職員からの寄付により本学が運用しうる資金を作る仕組みで、どのように本学の魅力をアピールすることができるかが鍵となります。

 今、東北大学は、真の「世界と伍する研究大学」となることが直面する大課題であり、そのためには運営規模の拡大が必須となっています。運営費交付金に頼るだけではなく、研究力により自己収入を拡大する仕組みへのトランスフォーメーションが求められています。私のミッションは、その核心となる自律的経営基盤を作ることにあります。そのためのサイエンスパーク、スーパーシティ、グリーンゴールズ等となります。しかしながら、大学としては全く新たな事業であり、学内外での広範な調整も必要となります。

 歯学研究科では、震災前から異分野融合研究、国際展開、産学連携事業、そのための歯学イノベーションリエゾンセンターの整備、さらには食学等、特色ある事業を企画し、独自で運営してきました。この度の私の人事は、皆様とともに進めてきたこれらの取り組みが、大野総長、青木プロボストから高く評価された結果です。

大変な重責ではありますが、やりがいがあると感じています。歯学研究科の皆様に感謝するとともに、今後もご支援を宜しくお願いいたします。また歯学研究科が、上述のような大学の状況と歩調を合わせて、ますます発展することを祈念しております。

(本記事は2021年6月発行のNewsletter23号に掲載されています。)

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