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歯学研究科長メッセージ(2022年4月6日)

歯学研究科 新入生へのメッセージ

歯学研究科長 高橋信博

 ご入学・ご進学、誠におめでとうございます。

 本日、晴れて東北大学大学院歯学研究科・大学院生となられた諸君に、心よりお祝い申し上げます。諸君が修士課程あるいは歯学履修課程の大学院生としてここで学ぶことを、教職員一同、歓迎いたします。

 今年は2年ぶりの全員参加型の対面型入学式ができましたこと、誠に嬉しく思います。一方、歯学研究科の大学院オリエンテーションについては、新型コロナウイルス感染症がまだ終息しないことから、昨年に引き続きオンライン配信といたしました。これは、私たちの研究科が星陵キャンパスという「医療・病院地区」にあるためです。コロナの状況は一時期と比べれば大分コントロールできるようになりましたが、私たちは星陵キャンパスの一員として、万全の感染防御対策が必要なのです。これは、今後、諸君の行動原則となります。

 新型コロナウイルス感染症パンデミックが始まって早2年が経ちました。ワクチン接種を始め種々の感染症対策が進み、光明が見えてきましたが、その先の世界~ポストコロナ/ウィズコロナの世界~は、これまでの世界と決して同じにはならないでしょう。ウイルスは私たちの遺伝子に入り込み変異を誘発し、進化を加速したといわれますが、ペストの例を挙げるまでもなく、感染症の蔓延は私たちの社会構造に大きな変質をもたらします。ソーシャルディスタンスの確保、会合・会食の自粛、マスク着用といった小さな事象の積み重ねにより、私たちはこれまで築いてきた人と人との繋がりを失ったかのように見えます。しかし、この間、デジタルシフトが急速に進む中、私たちは、リアルとバーチャルが融合した新たなコミュニケーションの模索を通して、新たな未来を育んでいるのです。

 このような大きな変革の中、皆さんは大学院歯学研究科で研究し、研究成果を学位論文として纏め、それが認められると修士あるいは博士という学位を修めることになります。それでは研究とはどのようなことをするのでしょう。学位論文を作成するとはどのようなことなのでしょうか。

 研究とは文字通り「研ぎ澄まし、究めること」であり、ある特定の課題について、知識を集約し、観察・実験・調査等を通して考察し、それを繰り返すことで、その課題に対する「解」を提示することです。何が問題なのか、それが明確でなければ進む方向が見えません。知識が不足していれば、前に進む足取りは心もとないでしょう。現場に出向いてみなければ、課題の抱える本質や解決の糸口は見出せないでしょう。

 実は、「課題の設定」、「知識の検索」、「観察・実験・調査の実施」、「考察」、そして「解の提示」という一連の所作は、研究だけに役立つものではありません。すべてのリーダーが物事を進める時、このような一連の所作を繰り返し、常に最適解を求めることが必要なのです。困難に面したときほど、これらのことを冷静に、そして迅速に行う必要があるのです。少し話は大きくなりますが、ポストコロナ/ウィズコロナの社会の在り方はもちろん、ウクライナでの戦争をはじめ、今、私たちの社会が抱える全ての問題の解決のためには、それが不可欠なのです。

 東北大学大学院歯学研究科は、日本ならびに世界をリードする高度歯科医療人、歯学教育研究者、口腔保健等に関わる行政者等の育成を目指しています。グローバル化した現代社会は未熟であり、これからも未知の困難が数多く待ち受けているでしょう。若い諸君が、本研究科で学んだことをもとに、未来の課題に果敢に取り組み、新しい時代を切り開く優れた人材となることを心より祈念し、はなむけの言葉といたします。本日はご入学・ご進学、誠におめでとうございました。

令和4年4月6日
歯学研究科長 高橋信博
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※ 本メッセージは令和4年度 歯学研究科 入学者オリエンテーション(要パスワード)に掲載されました。
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